【マリオ64 RTA】各バージョンの特徴まとめ

解説仕様

スーパーマリオ64のRTAでは、以下3種類のバージョンが登場します。※カッコ内は略称です。

  • 日本語初期版(J1.0)
  • USA版(U版)
  • 日本語振動版(J1.3)

今回は各バージョンの概要を話した後、RTAから見た各バージョンを比較形式で紹介します。頭の片隅に入れておくことをオススメします。

大半のカテゴリで最速: 日本語初期版(J1.0)

羽マリオの絵のカセットが『日本語初期版』です。

他ゲームのRTAでは日本語以外のバージョンが最速であるために、カセットを入手する段階から敷居が高いものもあります。

しかし、マリオ64のRTAでは、日本でならどこででも手に入るこの初期版が大半のカテゴリで最速となっています。日本人にとってはとても嬉しい話ですよね。

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70枚RTAでは最速: USA版(U版)

マリオがクッパの炎から逃げる絵のカセットが『USA版』です。

メインカテゴリのひとつ『70枚RTA』においては最速のバージョンとなっています。

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日本から入手する場合は、『ebay』やebay公認店である『セカイモン』などの海外ネットショップで買うのが一般的です。

USA版カセットは細工無しでは日本のNINTENDO64(実機)に刺さらないので注意してください。

細工方法は『日本版のNINTENDO64にUSA版(U版)のカセットを挿す方法』で紹介しています。

ワンスターでよく使われる: 日本語振動版(J1.3)

マリオとクッパが腕組みしている絵のカセットが『日本語振動版』です。

マリオ64RTAで有名なBLJ(ケツワープ)』と呼ばれるバグ技が使えないため、一般的なカテゴリでは一切使われません。

ただ、他バージョンと比べて処理落ちが少ないため、達人向け競技である『ワンスターRTA』ではよく使われます。

「マリオ64のRTAを始めるためにカセットを買ったんだけど、初期版じゃなくて振動版を買ってしまった」みたいな事故がよくあるので、こちらのカセットを買わないように気を付けてくださいね!

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日本語初期版 vs USA版

タイムに影響する事柄について、両者の違いをまとめました。

細かい差から大きい差まであり、これらを総合して「〇〇カテゴリでは〇〇バージョンが最速」みたいな判断をしています。

オープニングのピーチの音声の有無

オープニングの最初に出てくるピーチは、日本語初期版のみピーチの音声がありません。そのため、他バージョンと比べて2.67秒差があります。

これだけ見ると「どのカテゴリでも日本語初期版が最速なのでは?」と言いたくなりますが、USA版のほうが全体的にテキスト量が少ない分、総合的に見るとそこまで大きなタイム差は出ません。

テキスト量が異なる

当たり前の話ですが、日本語初期版とUSA版とでは言語が異なるため、ゲーム内に出てくるテキストの量が変わります。

USA版のほうが全体的にテキスト量が少ないと言われています。

テキスト量に最も差があると言われているスターはあっちっちさばく4つのはしらにたつものへです。

このスターでは、イワンテというボスキャラと会話する部分があるのですが、USA版だと1行ずつテキストが出てくるためとても遅くなります。

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アニマルに話しかける時のカメラ×までのタイムが1フレーム異なる

ノコノコやペンギンなどに話しかける時、テキストが出現する前にカメラ×になります。

話しかけの仕様の関係で、日本語初期版と他バージョンではカメラ×までに1フレーム差があり、他バージョンのほうが速いです。

例. さむいさむいマウンテン ペンギンレースの話しかけの最速タイム

  • 日本語初期版なら2.43カメラ×(1枚目)
  • その他のバージョンなら2.40カメラ×(2枚目)

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羽マリオで柵ひっかけした時のカメラの仕様が異なる

日本語初期版でのみ、羽マリオで柵ひっかけした時に近めのような視点がずっと続くバグがあります。

RTAにおいて、一番このバグが関係するスターは、ボムへいのせんじょうそらのしままでぶっとべ(羽有り)です。

USA版や日本語振動版では、このカメラバグが無いため、柵ひっかけ時のダイブは遅めでも良いのですが、

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日本語初期版の場合は、カメラバグがあるため、ダイブが遅いと近めのような視点がずっと続いてしまいます。

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これが理由で、日本語初期版でのこのスターはダイブを速めに出しています。

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バッタンキングのとりで パックンフラワーの仕様が異なる

バッタンキングのとりでにいるパックンフラワーは日本語初期版と他バージョンで仕様が異なります。

具体的には、パックンに攻撃した後、一度パックンの範囲外へ行き戻ってきた時の挙動が異なります。

日本語初期版の場合、パックンに攻撃した後に一度範囲外へ行き戻ってくると、範囲内に入ってから死亡アニメーションが再スタートします。

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他バージョンでは、パックンに攻撃した後に一度範囲外へ行き戻ってくると、パックンが寝ている状態に戻っています。

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現行の100枚赤コインスターはこの仕様の影響を受けないルートを使っているため、バージョン問わず同じルートとなっています。

ただ、100枚赤コインスターのアイデアでは、この仕様を利用した日本語初期版限定のルートもあったりします。

かいぞくのいりえ 大砲スターが[!]箱に入っているかいないか

かいぞくのいりえには、いわのはしらへひとっとびという大砲を使って攻略するスターがあります。

このスターは、日本語初期版・振動版(1枚目)では[!]箱に入っていませんが、USA版(2枚目)では[!]箱に入っています。

USA版では[!]箱を壊した後にスター出現のアニメーションがあるため、3.5秒程度遅くなります。

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さむいさむいマウンテン 子ペンギンのスターの位置が異なる

さむいさむいマウンテンまいごのこペンギンは、日本語初期版と他バージョンでスターの出現位置が異なります。

日本語初期版では親ペンギンの頭の上に出現、他バージョンでは少し離れた位置に出現します。

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スタータッチまでを見ると日本語初期版のほうが速いですが、カメラ×までを見ると他バージョンのほうが速いです。(日本語初期版の場合スターを取る時にヒップができないためです)

テレサのホラーハウス 扉抜けできるかできないか

テレサのホラーハウスおやかたテレサをさがせでは、テレサのテキストを利用して『扉抜け』と呼ばれるテクニックを使うことがあります。

このテクニックですが、話しかけの仕様上、日本語初期版しかできないものとなっています。

なので、日本語初期版で2ヵ所の扉抜けを決めた場合と、扉抜けができない他バージョンを比較すると3秒程度差があります。

日本語初期版 vs 日本語振動版

タイムに影響する事柄について、両者の違いをまとめました。

『日本語初期版 vs USA版』セクションで説明した違いはこちらにもあるのですが、内容が重複するためカットしています。

BLJ(ケツワープ)ができるかどうか

日本語振動版は、マリオ64のバグ技で有名な『BLJ(ケツワープ)』ができません。(日本語初期版やUSA版ではできます)

このバグ技については『基本テクニック』で紹介しています。

主にこれが原因で、日本語振動版はほぼ全てのカテゴリで使われていません。

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木やポールなどの掴まり方が異なる

日本語振動版では、木やポールに掴まる時にくるりと回ります。

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この仕様により、捕まった後の最初のマリオの向きが他バージョンと異なります。

例えば、バッタンキングのとりでの最初は幅跳びで木に掴まるアプローチを使いますが、日本語振動版でそのアプローチを使うと進みたい方向へ進むことができません。

暗転・明転時間が異なる

日本語振動版は、他バージョンと比べて、ステージの出入りの時などに発生する暗転・明転時間が長いです。

暗転・明転は1回のRTA中に何十回・何百回とあるので、ちりつもでどんどんタイムが遅くなっていきます。そのため、一般的なカテゴリでは日本語振動版が不利と言われています。

処理落ち量が異なる

日本語振動版は、ゲーム内の処理が最適化されているため、全体的に処理落ちが少ないです。

処理落ちについては『基本用語』で紹介しています。

個別スターのタイムを競うワンスターRTAは、

  • BLJ(ケツワープ)を使うスターは一部のみ
  • ステージ出入りの暗転・明転時間は関係ない
  • リアルタイムを競うので、処理落ちが少ないほうが良い

という特徴を持つので、日本語振動版がよく使われます。

むすび

マリオ64RTAはハードでカテゴリを分けていますが、バージョンではカテゴリを分けていません。

そのため、そのカテゴリにおいて最も速いバージョンを使うのが一般的です。

大体の場合で日本語初期版が最速ですが、一部USA版や日本語振動版が最速になる場合もあるので、特に上位プレイヤーの方はバージョンにこだわることをオススメします。

※ハードでカテゴリを分けている理由が気になる方は『なぜNINTENDO64とVirtual Consoleの記録集が分けられているのか』を読んでみてください。