【マリオ64 RTA】THI100赤 最近考案した『11枚ルート』を考察する

考察ちびでかアイランド

2020年7月。

私は『ちびでかアイランド ハナチャンのあかコイン+100枚コイン』(THI100赤)の11枚ルートを考案した。

今回は、このルートがどういうルートなのかを紹介し、メリット・デメリットを考察する。

11枚ルートとは

現行の100赤ルートでは、ちび島でそれぞれ以下の枚数分コインを回収する。

  • 杭有りルート(102枚ルート): 13枚回収
  • 杭スキップルート(100枚ルート): 16枚回収

これら枚数に対し、ちび島で11枚のコインを回収するのが11枚ルートとなる。

杭有りルートの代替として考案したルートであり、ちび島の動き以外は杭有りルートとほぼ同じ動きとなっている。

(杭有りルートは102枚ルートなので、2枚減らしても100枚ルートとなる。)

「どこの2枚を減らすの?」と疑問に思った人もいるかもしれないので、ちび島の流れを見てみよう。

(1) ちびノコノコを倒すまでは、杭有りルートと同じ。

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(2) ちびノコノコを倒した後、左に向いて二段ジャンプ。

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(3) 斜面に乗ったら、少し右に角度を変えてジャンプダイブ。

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(4) 復帰を出した後、そのまま緑の足場に着地。

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(5) ぐるっと回って途中で幅跳びを出す。

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(6) 頂上のフチあたりでダイブを出し、そのまま土管イン。

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11枚ルートが生まれた背景

11枚ルートは、『杭有りルートの課題』と『お蔵入りしたアプローチ案』の2点が組み合わさって生まれたルートだ。

以降でそれぞれを説明しよう。

杭有りルートの課題

杭有りルート(13枚ルート)には、2点グダりやすい(難しい)パートがあると思っている。

1点目は『斜面でUターン後、ジャンプダイブで5枚コイン列を回収するパート』だ。

このパートには、

  • 斜面のUターン時の角度が悪く、腹滑りで坂を滑り落ちる(1画像目)
  • ジャンプダイブが出ずに滑り落ちる(2画像目)

というグダりポイントがあると思っている。

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続いて、2点目は『5枚コイン列後、ジャンプダイブ復帰でコイン2枚の場所に着地するパート』だ。

このパートでは、茶色の斜面に着地してしまい、ケツ滑りになってグダることが多々ある。

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「これらグダりポイントを確実に回避できる方法ってないのかな」と考えていたところ、

ちびノコノコ後~土管までの動きのせいで、これらグダりが発生する

この動きはチョコボール付近のコイン2枚を取るためにやっている

102枚ルートだから、コイン2枚は取らなくても良いのでは?

という思考の流れで、「コイン2枚のほうへ行かないことで、グダりポイントを回避できれば良案になるのでは?」ということに気づいたのだ。

お蔵入りしたアプローチ案

実は、二段ジャンプ→ジャンプダイブ案は今回新たに思いついた案ではなく、今までお蔵入りした案のひとつとして存在していた。

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先のセクションでの知見から、『コイン2枚のほうへ行かず』『現行よりも簡単なアプローチ』を考えていたところ、この案を思い出し、

実際にこの案を試してみた結果、てっぺんを経由して土管に入ってもタイムが速いことに気づき、11枚ルートが生まれたのである。

メリット・デメリット

はじめのほうで話した通り、11枚ルートは杭有りルートの代替案だ。

なので、本セクションでは、11枚ルートと杭有りルートを比較する形で、11枚ルートのメリット・デメリットを考えてみる。

メリット

■タイムがほんの少し速い

土管イン(ちび島)の理想タイムは以下の通り。

  • 11枚ルート(幅跳び+ダイブ案): 9.90秒
  • 杭有りルート: 10.80秒
  • 差: 0.90秒

枚数の違いにより、赤コイン洞窟付近のコイン2枚の回収(以下の画像)も差分になるのだが、それを含めても、11枚ルートのほうがほんの少し速いか、同じぐらいになると思う。

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■理論値に近いタイムが出やすい

最大のメリットがこれだ。

杭有りルートは橋~土管の区間で理想タイムとかけ離れやすい一方、11枚ルートは入力が簡単であることから理想に近いタイムが出やすいので、この点においても11枚ルートのほうが優位だと考えている。

現時点でのタイムを比較したのが以下。

ルート 理想 人間ベスト 安定タイム
11枚ルート 9.90秒 10.13秒 10.6秒前後
杭有りルート 10.80秒 11.46秒 11.後半~12秒台

安定タイムは、ミスなく通せた時に出るタイムだと思ってほしい。

11枚ルートは理想と安定タイムが0.7秒程度の差なのに対し、杭有りルートは1秒程度の差となっている。

このメリットだけでも、11枚ルートを使う価値があるのではないだろうか。

 

■ミスしにくい

『11枚ルートが生まれた背景』で話した通り、11枚ルートは杭有りルートのグダりポイントを解消したルートなので、ミスしにくいものとなっている。

実際に試してみた感じ、主なミスは

  • 攻めすぎてちびノコノコの青コインを取り逃す
  • 橋の5枚コイン列後の着地位置が悪くてケツ滑りになる

の2点あったが、どちらも安定を取れば回避できる感じだった。

ただ、ちび島のてっぺん周りはカメラの動きが独特なので、初心者だとミスしやすいかもしれない。

デメリット

■100枚ぴったりルートなので、コインを取り逃せない

多くの人が知っていることだと思うが、100枚ぴったりルートの場合、コインを取り逃すとそれがそのままロスにつながる。

最悪なのが、『ジュゲム+ヘイホーのパート』(以下の画像)で、池の中にコインが入ってしまうパターンだ。

この点は大きいデメリットと言っても良いだろう。

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■てっぺんからのダイブをミスると転落死する可能性がある

幅跳び+ダイブでは、ダイブのタイミングが速すぎると、ダイブがてっぺんの足場に吸われてそのまま転落死する可能性がある。

杭有りルートでは、転落死する可能性は限りなく低いが、11枚ルートは意外と有りうるかもしれないので、この点がデメリットだと感じた。

11枚ルートを使う場合は、別の安定アプローチも検討したほうが良いかもしれない。

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どういう人にオススメ?

私の意見としては、「杭スキップルートを使いたくない、でも、少しでも速いタイムを出したい!」という人に11枚ルートをオススメしたい。

その理由は、11枚ルートの以下2点の特徴からとなる。

  • 杭有りルートよりは速いタイムが出やすいが、杭スキップルートよりは遅いから。
  • 100枚ぴったりルートなので、コインを取り逃すとロスにつながるから。

むすび

色々考察してみて、11枚ルートは、杭スキップルートと杭有りルートの中間に位置するルートだという結論に至った。

実際に11枚ルートが使われるようになるかはともかく、今まで見つけることのできなかった『13枚・16枚以外の枚数で速いタイムを出す方法』を見つけ出すことができたので、個人的には満足している。

今後も気が向いた時に、100赤の案を考えてみるつもりではいる。