基本用語

スーパーマリオ64RTAでよく使われる基本用語を紹介します。

頻繁に使われる用語

〇枚扉 / X Star Door

スター〇枚で開放する扉のことをいいます。

例えば、バッタンキングのとりでの扉はスターが1枚必要なので『1枚扉』、やみのせかいのクッパの自動扉はスターが8枚必要なので『8枚扉』と呼ばれています。

wfdoor dwdoor

カギ扉 / Key Door

クッパを倒した後にもらえるカギを使って開放する扉のことをいいます。

地下へアクセスするためのカギ扉は『地下カギ扉』、2階へアクセスするためのカギ扉は『2階カギ扉』と呼ばれています。

basementkeydoor upstairskeydoor

かつあげ / Toad

城内にいるキノピオ(Toad)からスターをもらう行為を『かつあげ』と呼びます。

スターをくれるキノピオは以下3匹いますが、スター枚数を一定以上集めないと出現しません。

  • やみにとけるどうくつの部屋にいるキノピオ(地下キノピオ): 12枚以上
  • たかいたかいマウンテンの前にいるキノピオ(2階キノピオ): 25枚以上
  • チックタックロックの近くにいるキノピオ(3階キノピオ): 35枚以上

toad

[!]箱 / [!] Box

びっくりマークが書いてある箱のことです。

2Dマリオシリーズだと『ビックリブロック』というのが正式名称なのですが、スーパーマリオ64での正式名称は探しても見つかりませんでした。

[!]箱の種類を意識する場合は『黄色[!]箱』『羽[!]箱』『メタル[!]箱』『透明[!]箱』みたいな感じで呼ぶことが多いです。

!box

固定周期 / Cycle

マリオ64では、ステージに入ってから決められた周期で動いているオブジェクトが数多くあります。

これを『固定周期』のオブジェクトと呼んでいます。

例えば、やみのせかいのクッパでは『回転リフト』や『卵焼きの足場』などが固定周期のオブジェクトです。

rotating_platform yellow_platform

乱数 / RNG(Random Number Generator)

マリオ64では、コインの散らばり方などが0~65535の値に基づいて決定されています。この値を『乱数(値)』『RNG』などと呼んでいます。

例えば、青コインが悪い方向に行ってしまった場合は「乱数の悪い青コインだった」みたいな言い方をします。

フレーム / Frame

ゲームは複数の画像を高速で切り替えることで動いているように見せています。(パラパラマンガのイメージです)

lava_pole

この1画像1画像をフレームと呼びます。

マリオ64は30フレームで1秒を表現しているため、30FPS(frame per second)のゲームと呼ばれたりします。

マリオ64で「1フレーム速くなった!」 というのは「0.03秒速くなった!」という意味になります。

※『フレーム』は『F』『f』(大文字/小文字のエフ)と略されることが多いです。

処理落ち / Lag

『処理落ち』とは、ゲームがスローになる(重くなる)現象を指し、ウォーターランドなどの処理の忙しいステージで多く発生します。(例. ウォーターランド 100枚赤コイン)

ゲーム機(NINTENDO64)は、各フレームごとにそのフレーム内における命令を処理しています。

ただ、ゲーム機のスペックの問題で、そのフレーム内で与えられた命令を全て処理できない場合もあります。この場合、ゲームをフリーズさせることで処理を追いつかせるのですが、人間の目にはゲームがスローになったように見えるのです。

NINTENDO64でマリオ64をプレイする場合は処理落ちが多いので、この処理落ちを回避するテクニックが数えきれないほど存在します。

※処理落ちは0.5フレーム(0.015秒)ごとに発生します。

煙 / Dust

ダイブ復帰やジャンプなどが最速フレームで出せていないとマリオの足元に煙がたちます。

divedust djdust

これを見た目のまま『煙』と呼んでいて、基本的には煙を出さないように意識するとタイムが速くなります。

上級者の中にはほとんど煙を出さずにマリオを操作している者もいます。

カメラ×(バツ) / Xcam

マリオ64のRTAの練習では、スターを取るまでのタイムではなく、スターを取った後の着地までのタイムを見ることが一般的です。

マリオはスターを取った後の着地後からダンスを始めるため、スターを取るまでを速くしてもダンスの始まりが速くなるわけではないからです。

wf_blue_xcam

着地時に画面右下のカメラが"×(バツ)"になることから、カメラ×と呼ばれています。RTA向けにスター取得タイムを表記する際は、タイムの末に"x(エックス)"を付けることが多いです。

例. 9.96x → 『カメラ×までのタイムが9秒96』という意味です。

IGT(In-Game Time) / RT(Real Time)

処理落ちなどを考慮しないゲーム内のタイムを『IGT(In-Game Time)』と呼び、RTAの練習時などにひとつの目安としてよく使われます。

(ノコノコレースやピーチスライダーではタイマーが右上に表示されますが、それがIGTタイマーになります)

逆に、処理落ちなどを考慮したタイムを『RT(Real Time)』と呼びます。

TAS(Tool-Assisted Speedrun)

エミュレータにある『実行速度をスローにする機能』や『コマ送りする機能』を使って、人間のプレイではとても再現できないようなプレイをするのが『TAS』です。

マリオ64RTA界では、『RTA用のルートの理論値を調べる』『参考用動画を作る』『アイデアを見せる』などの理由でTASがよく使われます。

speedrun.com

『speedrun.com』は様々なゲームの記録を集積しているサイトで、2013年頃作成されました。

サイトURL: https://www.speedrun.com/
マリオ64のページ: https://www.speedrun.com/sm64

2013年頃まではゲームタイトル毎に独自のサイトなどで記録が管理されていましたが、speedrun.comが出来て以降は国内外問わずここで記録が管理されるようになっています。

記録の申請にはアカウントが必要ですが、無料で作成できますので、RTAにチャレンジしたい方は作成をオススメします。

J1.0 / J1.3 / U版

日本語初期版のことをJ1.0、日本語振動版のことをJ1.3、USA版のことをU版と呼びます。

1.0、1.3というのはバージョンのことです。

カセットの話をする時はこのような略称が使われることが多いので慣れておきましょう。

知っておいて損はない用語

精査 / Retime

タイムをフレーム単位で計測する行為を精査と呼びます。上級者になるとフレーム単位の争いが増えてくるため、精査がほぼ必須となってきます。

TA(タイムアタック)

追記: マリオ64RTAのspeedrun.comでは、TAの記録は受理されませんのでご注意ください!

RTA界には『RTA(リアルタイムアタック)』と『TA(タイムアタック)』の2つの単語が存在します。

マリオ64におけるこれら単語の違いは『休憩などでタイマーを止めるかどうか』です。

休憩中だろうとなんだろうとタイマーを止めないのが『RTA』、休憩中などではタイマーを止めるのが『TA』となります。

※ゲーム内でのクリアタイムを競うことをTAと呼ぶゲームもあるので注意してください。

2010年前後はニコニコ生放送での配信は30分ごとにしかできなかったため、長距離カテゴリをやる場合は複数の生放送枠を跨がなければいけませんでした。

次の枠へ移動する時はゲーム操作とタイマーを停止するのが一般的だったため、『TA』という文化ができました。

RTAルート / RTA Strat

マリオ64では、人ができる最速のルートとRTAで使われるルートが異なる場合が多く、後者のことを『RTAルート』と呼んでいます。

例えば、『チックタックロック チックタックはりのうえ』では、グリッチキックを使うルートが人間最速ですが、RTAでは針の足場に乗るルートが使われます。

ただし、「〇〇スターのRTAルートと言えば絶対このルート」みたいな感じでは決まっていません。人によってアプローチやカメラの使い方が微妙に違ったりするためです。

セットアップ / Setup

そのままやると安定しにくいテクニックなどを安定して成功させるための儀式を『セットアップ』と呼びます。

有名なのは『バッタンキングのとりで たいほうでぶっこわせ!』のセットアップです。このスターでは、決められた手順を踏むとほぼ確実に回収できるのですが、この"決められた手順"をセットアップと呼びます。

この他、3Dスティック入力を簡略化するためのカメラの作り方を『カメラセットアップ』と呼んだりします。結構多くのところでこの単語が使われます。

四段ジャンプ / Special Triple Jump or Yoshi Jump

全120枚のスターを回収した後、お城の上に現れるヨッシーに話しかけると三段ジャンプをキラキラ光るジャンプに変えてくれます。

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このジャンプのことを『四段ジャンプ』と呼びます。ワンスターRTAなどのちょっと特殊な競技でときどき使われたりします。

Ideal Run (idealrun)

circumark994氏らが作成した『理想的な走りをしたらどうなるのか?』を見せた動画のことです。実際の動画は『Usamune Hello Work – Ideal Run』にまとめられています。

120枚RTAのIdeal Runであれば『120idealrun』のように省略されることが多いです。

国内外問わずマリオ64上級者が参考にすることの多い動画で、練習時のタイムの目安などもこの動画のタイムから語られることが多いです。

海外では『Theory TAS』と呼ばれる動画もありますが、それよりももっと厳密に作られているのが『Ideal Run』になります。

GameShark(ゲームシャーク) / EverDrive-64(エバードライブ)

マリオ64のRTAの練習効率化ツールのひとつです。

GameSharkは『GS』、EverDrive-64は『ED』と省略されることが多いです。

※取り扱いが難しいツールであるため、当サイトでは詳細を割愛しています。ご理解ください。