【マリオ64 RTA】自動扉系はマリオ遠目視点にしたほうが良いことを力説する

解説テクニック

マリオ64には数多くの処理落ちが存在し、マリオ64RTAオタクであればあるほど、処理落ち回避方法を知っている。

今回は、高レベルなマリオ64RTAオタクじゃないと知らない、自動扉系の処理落ちの話をする。

なぜこんな話をするのか

処理落ち回避は操作の難易度によって4パターンに分けられる。

  1. (現状は)理想上でしかできない処理落ち回避
  2. ワンスターレベルでしか取り入れられない処理落ち回避
  3. RTAレベルでも取り入れられる処理落ち回避
  4. RTAプレイヤーなら誰もができるぐらい超簡単な処理落ち回避

4.の処理落ち回避は結構数多く存在するのだが、意外と知らないプレイヤーが多く、かなり損しているなと私は感じている。

その中のひとつに、今回のお話である自動扉系の処理落ち回避がある。

マリオ64RTAの配信を見ていると、自動扉系の処理落ち回避をやっていないプレイヤーが多いように見受けられるので、この記事を書くことに決めた。

自動扉系とはなに?

先ほどから何度も自動扉系と言っているが、具体的には以下の扉のことを話している。

  1. やみのせかいのクッパに入るための8枚スター扉
  2. ウォーターランドに入るための30枚スター扉
  3. 3階に入るための50枚スター扉
  4. てんくうのたたかい!に入るための70枚スター扉

今回はこの4枚の扉のうち、2.と3.の扉の処理落ち回避を話す。

ウォーターランドに入るための30枚スター扉

目が良い人は既にお気づきだと思うが、30枚スター扉を開放するシーンで小さい光が出現するところに処理落ちがある。

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例えば、さむいさむいマウンテンの扉でも同じような開放シーンがあるが、この時マリオ近め視点にしていると処理落ちするのは誰もが知っていることだろう。

しかし、30枚スター扉においてはジュゲム近めやジュゲム遠目視点でも処理落ちが発生してしまう可能性があるのだ。

(ときどき処理落ちしない場合もあるが、たいていの場合で0.5フレーム以上処理落ちする)

以下の動画を見てみると分かると思う。

[ダメ] ジュゲム近め視点

この視点だと100%の確率で処理落ちが発生する。

動画では2ラグカウントしか上がっていないが、タイミングよってはもっと上がる時もあるので、絶対に使ってはいけないカメラとなる。

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[ダメ] ジュゲム遠目視点

この視点だとときどき処理落ちしない場合もあるが、たいていの場合で0.5フレーム以上処理落ちするので、絶対に使ってはいけないカメラとなる。

動画では2ラグカウント上がっている。

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[OK] マリオ遠目視点

マリオ遠目視点を使うと100%の確率で処理落ちを0にできる。

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3階に入るための50枚スター扉

話の流れで察したとは思うが、50枚スター扉にも処理落ちがあり、マリオ遠目視点を使うことで回避することができる。

(以下の画像は70 Star Ideal Run in 2019 on N64 – YouTubeから)

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ただし、ここの扉に限っては、処理落ちを完璧に回避するためのもうひとつの条件が存在する。まずは以下の動画を見てほしい。

マリオ遠目視点にしているので処理落ち0……、と思いきや、0.5フレームだけ処理落ちしている。(実際にやるともっと処理落ちすることが多い)

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色々検証してみたところ、原因は不明だが(単純に描画の問題?)、どんな視点を使ったとしても50枚スター扉の右側に触れていると処理落ちするようだ。

逆に、触れている位置がより左側であるほど、どんな視点でも処理落ちしないらしい。

(だとしても、ジュゲム視点を使うだけで処理落ちする可能性があるので、マリオ遠目視点を推奨する)

処理落ちを回避するためには、扉の真ん中~左側にタッチすると良いだろう。

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[備考] ゲーム内タイムもちゃんと確認するべし!

以上の話から、『マリオ遠目視点で』『扉の真ん中~左側にタッチする』ことで50枚スター扉の処理落ちを99%回避できるのだが、ひとつだけ注意点がある。

現在、70枚RTAでは、スター50枚で出現する地下のミップを回収するルートが主流となっている。

このルートでは、スノーマンズランドから50枚スター扉へ行くのではなく、ロビーから2階に上がってそのまま50枚スター扉へ行くことになる。

ゆえに、50枚スター扉の左側(処理落ちがない方)へ触れるための軌道がちょっと大回りになってしまい、ゲーム内タイム的にロスが発生する場合がある

文字だけだと意味が分からない人もいるかもしれないので、木扉から50枚スター扉までの軌道を図で示す。

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緑色が50枚スター扉の右側(処理落ちがある方)に触れる軌道で、オレンジ色が左側(処理落ちがない方)に触れる軌道となる。

緑色のほうが内回りできている分、ゲーム内タイム的に速いタイムを出しやすい。(オレンジ色の軌道でも最速タイムを出すことは可能)

70枚idealrunでやっている通り、理想的には左側(処理落ちがない方)に触れる方が良いが、人間がやった場合は分からないので、ゲーム内タイムと処理落ち量の兼ね合いは各自で調べてみてほしい。

むすび

今回のような細かい処理落ちの知識は、RTAを通しまくるだけでは身に付くことがなく、実際に自分で調べてみないと分からないことが大半だ。

ただ、うれしいことに、調査済の処理落ち回避が『Lag Library』にほぼ全て書いてあるので、気になる方はこういうツールを活用して勉強してみてほしい。