【マリオ64 RTA】All Signs RTAのメタル赤チャートは速いのか(vs 旧チャート編)

考察All Signs RTA

最近にわかに流行っている『All Signs RTA』。

このカテゴリの簡単な概要は『All Signs RTAの26分30秒切りに賞金が懸けられ達成された件』を読んでほしいのだが、一言で述べるならば「ゲーム内にある全ての看板を読むRTA」だ。

特徴は全ての看板を読み終えたら計測終了になることで、ラストクッパを倒さなくても良いという少し変わったカテゴリとなっている。

このカテゴリでは、現行チャートの対案として『メタルスイッチ赤コインスターチャート』(以下、メタル赤チャート)がよく挙げられるのだが……。

比較動画が存在しないため、現行チャート(以下BBH本棚チャート)が良いのか、メタル赤チャートが良いのかがはっきりしていないのだ。

今回は、この2チャートを比較してみた結果と考察を話す。

※今回はSSL1枚, HMC2枚チャート(旧チャート)での結果を話す。SSL2枚, HMC1枚チャート(新チャート)は別途ページで紹介する予定である。

BBH本棚チャートのおさらい

今回の考察を読む上で必要なBBH本棚チャートの一部をおさらいする。(以下のスクリーンショットは『All Signs PB_ 26_09 – YouTube』から)

(1) BitDWを9枚で終えた後、SSL→LLL→HMCの順に進む

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(2) HMCでスターを1枚回収した後、HMCの入り直しでキノピオスターを回収

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(3) スターを14枚まで集めたら、HMCの残りの看板を読んでメタルスイッチの滝に入場

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(4) 正面にある看板を読み終えたらコースから出て、BBHへ向かう

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(5) お館外にある4つの看板を読んだ後、本棚スターを回収

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(6) お堀の透明スイッチ側の看板を読みに行く

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(7) HMC側の木扉からミップを捕まえてDDDへ向かう

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(8) 以降は普段と同じように2階ステージをまわり、SLで最後の看板を読んで計測終了(3階以降には看板は無い)

考察に必要な情報はここまでとなる。16枚RTA通常ルートのステージ順にBBHを無理やり加えた、という認識で良いと思う。

普段マリオ64RTAをしている人ならば、なんとなくルートが分かったことだろう。

メタルスイッチの赤コインスターを取るチャート

先ほどのチャートの対案として挙げられるのがメタル赤チャートである。

簡単に言えば『BBHの本棚スターを回収せずにメタルスイッチの赤コインスターを回収する』というものなのだが、このひとつの変更だけでステージ順がかなり変わるのだ。

(1) BitDWを9枚で終えた後、お堀の透明スイッチ側の看板を読みに行く

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(2) HMC側の木扉からHMCへ向かう

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(3) HMCの残りの看板を読んでメタルスイッチの滝に入場

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(4) 正面にある看板を読み終えたらそのまま赤コインスターを回収

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(5) HMC終了後、キノピオスターを回収してSSLへ向かう

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(6) SSL→LLL→ミップ扉抜けで進む

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(7) 以降は普段と同じように2階ステージをまわり、SLで最後の看板を読んだらコースから出てBBHへ向かう

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(8) お館外にある4つの看板を読みタイマーストップ

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次のセクションにて、この2チャートの比較結果を紹介する。

比較: 5.6秒も差があることが判明!

BBH本棚チャートから見たメタル赤チャートのタイム的要素は以下となる。

  • 地下のステージ順を変えた分、城内移動時間に差が生まれる
  • 地下に行く回数が1回減った分、城内移動時間が減る
  • 取るスターをメタル赤に変えた分、スター回収時間が増える

つまり、城内移動のタイム短縮がスター回収のタイムロスより上回っていればメタル赤チャートのほうが速いということになる。

ultimate sheetから机上でタイムを比較しても良いのだが、それだと処理落ちやロード差を考慮できないので、1秒単位で結果が狂う可能性が出てくる。

多少面倒を感じたが、差分となる区間の動画を撮り、動画を並べて比較してみることにした。その結果が以下である。

この比較が正しいとすれば、メタル赤チャートのほうが5.6秒も速いことになる。

メタル赤チャートのほうが良さそうに見えるが……

5.6秒という差だけを見るとメタル赤チャート以外の選択肢は無いように感じるが、このチャートには1点だけリスクがある。

それは、メタル赤スターを取る時にミスをしてしまうと大幅ロスになる危険性があることである。

120枚RTAなどでも同じだが、メタル赤スターはメタル状態が切れるまでにスターを回収できるかどうかでタイムが大きく変わる。

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もし途中でメタル状態が切れてしまった場合は、メタルスイッチ(緑スイッチ)を押してメタルを再取得しなければならないので大幅ロスとなる。

BBH本棚チャートはこういったリスクは無いので、この点を考慮すると

  • レースなどでの一発勝負ならBBH本棚チャート
  • 自己ベスト狙いならメタル赤チャート

という選択の仕方が良さそうだと感じられる。

むすび

ここ数日前にBBH本棚チャートでチャート変更があった。簡単な内容は以下である。

  • HMCでスターを1枚減らす
  • SSLでスターを1枚増やす

これにより、かつあげの枚数の関係でBitDW後にHMCへ行けなくなったので、メタル赤チャートのメリットが少し薄れてしまった。

新BBH本棚チャートとメタル赤チャートの比較・考察結果は近々書くつもりなので、興味のある方は引き続き読んでほしい。

【追記】vs 新チャート編は以下。